ライフコンパスコーチのリレーブログ（59）櫻井 慶子　 《50代は「化」の季節》

皆さま、こんばんは！
クリスマスイブの今夜、いかがお過ごしでしょうか？

ライフコンパス認定コーチによるリレーブログ、
配信が遅くなり申し訳ありません！

第59回目は、東京都大田区で
中国伝統医学（中医学）の
氣のエネルギー療法のサロンを主宰しております
私、櫻井慶子が担当させていただきます。

どうぞよろしくお願い致します。

《50代は「化」の季節》

古代中国では、
万物の一生を５つのステージに分ける
「五運」という理論があります。

五運とは、
「生、長、化、収、蔵」のことで
「春、夏、晩夏、秋、冬」の
５つの季節にたとえられます。

それを人の一生に置き換えると
春は成長著しい青少年期、
夏は体力と知恵を絞り
見返りを求めずに全身全霊で働く壮年期、
晩夏はそのピークの時期の方向転換
そして秋は、夏に働いた対価を受け取り
冬は、人生の知恵を次の世代に残して
ひとつの生命の幕が閉じる時、
と言われています。

その理論からすると
この夏、井上裕之先生が刊行された
「50代からのちょっとエゴな生き方」にあるように、
50代は、見返りを求めずに全身全霊で働く
夏の時期を過ぎて、 人生の終わりまでの時間を見据えて
今までより、ちょっと自分本位に生きて、
自分を大切にする生き方に方向転換する
夏の終わりの「化」の季節と言えるでしょう。

「化」の季節は、
人生の収穫期に本当に手にしたいものを
取捨選択するための準備期間でもあります。

仕事、お金、人間関係、健康．．．
目減りしたり、失ったりしたものに固執しないで、
自分の足元を見すえて
人生の価値を高めることにエネルギーを注ぎ
本当にやりたいことと向き合う。

それが第二の人生を充実して幸せなものにし（＝「収」）
死を迎える日に 「満足だった」と思う結果（＝「蔵」）を
得ることにつながるのです。

古代中国で記された
人間として、本来あるべき人生の道筋は
こうして井上先生が書いている内容と照らし合わせると、
驚くほど一致しています。

しかもこの道筋は、人間の脳の機能の変化とも
適合しているようです。

人工頭脳研究から得たノウハウで、
脳を分析している黒川伊保子氏によれば
ヒトの脳は、生まれてから７年周期で成熟していくのだとか。

７歳でおとなと同じリズムを整え、
14歳でおとなの感性を整え、
21歳頃に前頭前野が完成されて、
脳の部位は全て揃います。

その後28歳までは、14歳から続いている単純記憶力の全盛期で、
次の28年間という生産的人生の最盛期をはさんで
49歳で大きな転機を迎えるのです。
その49歳～56歳の７年間は、男女ともに更年期に当たります。

閉経期を迎える女性だけでなく、
男性も突然死と自殺のピークがこの年代ともいわれ
カラダと脳が大きな変化点にいることが分かります。

ヒトの脳は49歳で、生産・生殖のために生きてきた人生を
別の人生に切り替えるのです。

そんな難しい時期をどう乗り切れば良いのか．．．
今、正にその時期で、もっと詳しくお知りになりたいという方は、
どうぞ「50代からのちょっとエゴな生き方」をお読みください。

また、 ヒトの脳は、30代で多くの挑戦と失敗を
繰り返せば繰り返すほど 要らない回路を見極めて、
40代で成功事例の積み重ねができる全盛期に入れるのだとか。

でも、それと同時にこの時期辺りから、
多くの人を悩ませる「もの忘れ」が、少しずつ始まります。

ただ、このもの忘れは、脳が持ち主の意志とは別のところで
あまり使わない記憶や機能を整理して
50代の「本質を知る脳」に変化して行く為の
大切なプロセスなのだそうです。

ですから、老化と嘆くのではなく、進化だと喜ぶべきものなのだとか。
となると、自分の脳を質の高い成熟したものに仕上げるには、
30代40代にいかに本気で生きるかが、問われるわけです。

いま私自身は、そうした「化」の季節をとっくに過ぎて
脳の機能的には最高潮期の28年間に入っているのですが、
残念ながらまだ、そうした人生の実りを得たという実感はありません。

ただ、「人を癒やす」という自分の人生の使命を
粛々と果たしながら、学び続ける今の人生に
満足していることは確かです。

右脳と左脳をつなぐ脳梁という場所は、
年を取るにつれて細くなっていくのだとか。
右脳はご存じのとおり、潜在意識とつながった感じる領域で
左脳は顕在意識と直結して，言葉を操る領域です。

脳は成熟するにつれて、脳梁を細くすることで
外界の影響を受けにくくして、
より潜在意識がくれる、見事な答えが出せるようになるのだそうです。

そう考えると、また一つ年を取る来年が
なんだか楽しみにも思える平成最後のクリスマスイブです。