みなさま、こんばんは!
ライフコンパスコーチのリレーブログ、今回は私、長崎県で皮膚科医をしております、大仁田亜紀が担当させていただきます。
自分を俯瞰(ふかん)する。
井上裕之先生のお話に度々出てくる大切なキーワードです。
実は私、お恥ずかしいことに数年前まで俯瞰する、という言葉を知りませんでした。今でこそこうして書いていますが、ライフコンパスを学ぶようになり、初めて参加した井上先生のセミナーでこの言葉を知ったのです。
広辞苑によると、ふ‐かん【俯瞰】とは。
「高い所から見おろすこと。全体を上から見ること。鳥瞰。」
ドローンのように高いところから第三者の目で広く物事を見ること。このスタンスをいつも忘れないことが大切です。
自分の信念を持ち、一生懸命になにかを成し遂げるべく努力を続けること。それは本当に素晴らしいことだと思います。
しかしながら自分が一生懸命なあまり視野が狭くなると周りが見えなくなってしまう危険性も同時にあるということなのです。
自分の姿が周りにどう見えているか。
独りよがりになっていないか。
心にパッションを持ちつつも冷静さを保ち鳥やドローンの視点から自分を第三者の目で観察し、誰かに迷惑をかけたり嫌な思いをさせていないかどうか。常に自分を客観的に見る習慣をつけることは物事を成し遂げるためにとても大切です。
また、わたしが尊敬するジャパネットホールディングスの髙田明元会長、みらいクリニックの今井一彰先生のお二人が大切にされている室町時代の能の大家、世阿弥が説いた「離見の見」りけんのけん、という姿勢をご紹介します。
自分の姿を左右前後から、よくよく見なければならない。これが「離見の見(りけんのけん)」です。これは、「見所同見(けんじょどうけん)」とも言われます。見所は、観客席のことなので、客席で見ている観客の目で自分をみなさい、ということです。実際には、自分の姿を自分で見ることはできません。客観的に自分の行動を批判してくれる人を持つなど、ひとりよがりになることを避けるよう、心掛けなければなりません。ではどうやって、自分を第三者的に見ればいいのか。世阿弥は、「目前心後(もくぜんしんご)」ということばを用いています。「眼は前を見ていても、心は後ろにおいておけ」ということ、すなわち、自分を客観的に、外から見る努力が必要だといっているのです。これは、単に演劇の世界に限ったことではありません。「後ろ姿を覚えねば、姿の俗なるところをわきまえず」(後姿を見ていないと、その見えない後姿に卑しさがでていることに気付かない)それではいけない、と世阿弥は言っています。歳を重ねれば重ねるほど、地位が上に行けば行くほど、前を見ることが要求され、自分の後姿を見ることを忘れてしまいがちですが、自分が卑しくならないためには、自分を突き放して見ることが必要なのです。全体の中で自分を客観的に見ることは、いつの世でも難しく、しかし必要とされることなのです。 |
出典:ビジネスパーソンに捧ぐ世阿弥のことば
世阿弥は自分をいつも俯瞰して見ることの大切さを説いています。本当に大切なことは職種や時代を超えていつも不変であるのだなあと納得したのでした。
後ろ姿も美しくあるように。
ライフコンパスを学び自分を磨き続ける努力を続けたいと改めて考えました。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました😊
大仁田先生、こんにちは。
情熱を持ちながら、自分を俯瞰すること、本当に大切だと思います。
自分が年齢を重ねれば重ねるほど、自分の行動に対して助言をいただくことが減ってくるような気がするため、自分を俯瞰する力はつけていきたいとと考えております。
「離見の見」という言葉は知りませんでした。素敵な言葉を教えて頂きありがとうございました。