皆さま、おはようございます。
今週のライフコンパスコーチのリレーブログ117回目は歯科医師であり、認定心理士の櫻井直樹が担当します。
コロナパンデミックにより緊急事態宣言が発令され、外出自粛となり家庭内での諍いによる虐待や離婚が急増している様ですね。
諍いの元になるものは相手や出来事に対して感じる「怒り」です。
「怒る」ということは感情ですから、悪いことでも我慢するべきことでもありません。
大事なことは「怒り」をどう表現するか?なのです。
怒りに任せて怒鳴り散らす。
怒りに任せてつい手が出た。
多くの人はこれで失敗し、後悔しているのではないでしょうか。
怒りは誰かや出来事が起こすのではなく、自分で怒ると判断した結果です。
この判断基準がコアビリーフといわれる人それぞれの価値観です。
価値観は人によってかなり違います。
「そんなこと言われなくても分かっている」と言われるかもしれません。
ですが
「そんなこと常識」とか「常識で考えれば」とかと自然に口にしているとしたら
その人は価値観の違いを認識していない証拠です。
また「べき」という言葉を使ったらそれも価値観の違いを忘れていると言えます。
ここに気をつけないと価値観の違いを意識できずに叱ればパワハラ、悪くすると、すぐにキレてヤバい奴になるのです。
逆に「自分さえ我慢すれば」と怒りを溜めこんだり、自分を責めてしまう人もいます。
私達は怒りをコントロールすることは難しいと思っているため、つい叱らずに済めばと叱ることを諦めてしまうのです。
それは嫌われたくない、面倒くさい奴と思われたくないと理由をつけてしまうためです。
これは教育のチャンスを逃すと同時にストレスをため込む作業でもあります。
この積み重ねがちょっとしたきっかけで結局、爆発することになります。
だからこそ“上手に叱る”ことを学ばなければなりません。
叱る目的は「意識と行動の変容」です。
そのため、気付かせることが重要です。
具体的には
まず、自分がどう感じたかをアイメッセージでつたえること。その上で
1、して欲しい行動を明確にすること
2、感情的ではなく論理的に
3、マンツーマン(人前で恥ずかしい思いをさせる必要はありません)
です。
中間管理職では叱れない人が多くなっていると言います。
怒りに身を任せないことも大事ですが
我慢するのではなく
叱ることを恐れない勇気も大事ですね。