自分のなかの「ある」を知る
おはようございます。
第76回目は私、大竹千夏が担当させていただきます。
全国的に桜も終わった時期ですが、
北海道はまだ山にはうっすら雪も残り、
これから桜の時期を迎えようとしています。
先日、朝早く目覚めると西の空に美しい満月が見え、
あまりの美しさにしばらく見とれていました。
その時ふと感じたことですが、
私たちにとって月はその日によって色々な形に見えますが、
月が形を変えているのではなく、私たちから違って見えているのだということです。
私がハワイから拠点をと北海道に移し、
ハワイと札幌を行き来するようになり、今年で10年になります。
北海道の方からは
「ハワイなんてうらやましい！！」などとよく言われますが、
一方、ハワイから見れば
「北海道は食べ物が美味しいし、自然もいっぱいあっていいな…」と。
確かに2つの場所を行き来できることは
本当にありがたく感謝なことです。
しかし、移動時間は長いですし、それなりに費用もかかります。
仕事がほとんどなのでハワイでもゆっくりできず、
時差ボケとの闘いもありますし、仕入れの荷物もかなりのもの。物価も高いし…
なんて不便さをあげたらキリがないですが…
とにかく今自分が持っている「ある」に感謝することが
大切なんだと気付かされます。
「ないものねだり」
という言葉がありますね。
もっと時間があったら…
もっと自由があったら…
もっと背が高かったら…
もっと痩せていたら…
もっとお金があったら…
もっと美人だったら…などなど
人は自分がすでに持っているものよりも
足りないものに目を向けがちになるという性質を持っています。
中国の老子の言葉に「足るを知る者は富む」
というものがあります。
自分の外側ばかりに目を向けていると「自分にないもの」を求めてしまい、
「もっと…」
「まだ…」と
足りないものを埋めようと、
次から次へと欲しいものが出て
「もっと」「まだ足りない」と、
際限なく欲してしまうのです。
老子は人を知ることよりも自分を知ること、
人に勝つことよりも自分に勝つことの方が重要であると考えていました。
そして自分が満たされていること、
すなわち「ある」を知ることが大切だと言っています。
これは人の欲望には際限がないために、ほどほどのところで
満足することができると心が豊かになるということです。
私も足りないものを追い求めていた時期がありましたが、
求めれば求めるほど自分がすでに持っているものを忘れてしまい、
気づけばあの人みたいにもっともっと頑張らないと！と
自分自身が苦しくなっていました。
もちろん、「現状維持は衰退」というように
さらに上を目指すのも大切なことですし、欲求がなければ
モチベーションも上がりませんし、ステップアップも成長もできません。
ライフコンパスでも欲求が人を成長させると学びました。
そして、これは他人と比べずに自分自身の目標に向かって
行動していくという意味です。
そして、その助けとなるのが私はミッションであると思っています。
まずは空に輝く月のように自分自身は何一つ欠けてはいない。
人と比べて欠けていると自分が思い込んでいるということを理解することが大切です。
その上で、自分自身が人と比べるのではなく、
「これがいい」と思えるミッションに沿った生き方を追求していけば、
自分自身が満たされ、
月のように自分自身が輝き、そして周りの人も明るく照らすことができる
満ちたりた豊かな人生を送ることができるようになるのだと私は思います。
最後に…
Content is the philosophers stone that turns all it touches into gold.
（満足は触れるものすべてを金に変える『賢者の石』である）
